高速画像処理技術による新たな産業の創出に向けて WINDSネットワーク参加へのお誘い

WINDSネットワーク副会長(会長代行)石川 正俊

(東京理科大学教授/東京大学名誉教授)

[写真]石川正俊会長代行

世界をリードする高速画像処理技術をあらゆる産業分野で応用展開し、我が国産業の活性化を図るとともに、新規産業分野を創出する。

「WINDSネットワーク」は、こうした目的を実現すべく、高速画像処理関連技術の社会への普及・実用化を推進するコンソーシアム形式の新しいプロジェクトとして、2016年2月に発足いたしました。

最新のCMOSイメージセンサーと独自の高速画像処理技術を基盤とし、それらを融合することで、これまでの当該技術を飛躍的に進化(高速化、高精度化、省エネ化)させ、主にスマートフォンやデジタルカメラといった特定の用途でのみ活用されてきた画像制御の高速化技術の応用範囲を限りなく拡げていきます。

本プロジェクトでは、東京大学(当会設立時、現在は東京理科大学)、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社、日産自動車株式会社及び東大発ベンチャーである株式会社エクスビジョンの4機関により、先行応用事例としてそれぞれロボット、3D入力、自動車、医療に関する技術応用の実装研究を行っているところです(「WINDSアライアンス」)。ここでの検証・評価・実証を通じて、今後応用展開が期待される産業分野(上述の他、ヒューマン・インターフェース、FA・高速検査、セキュリティ、映像メディアなど)における技術応用の可能性を明らかにしていきます。

また、もう一方のアプローチとして、広く企業・団体等においてネットワークを形成し、自由でオープンな活動の場を提供いたします(「WINDSフォーラム」)。ここでは高速画像処理技術の活用にご関心のある方々はもちろん、様々な産業分野や異なる立場から広くご参加いただき、本技術に関する情報の発信・共有や、意見・情報交換を行うとともに、その過程においてそれぞれの創意に基づく新たな技術応用の可能性等について検討・協議を行うことにより、事業化・実用化への道筋を模索していきます。

こうした取り組みは、この技術の活用を検討される皆様にとりましては、今後の事業展開を図る上で、大きなメリットを提供できるものと考えます。また、技術開発過程におけるリスクの軽減、研究開発費の削減に繋がるだけでなく、製品等の高品質化、低価格化、マーケットの拡大、省エネや環境への対応などにも大きく貢献できるものと期待しております。

各企業・団体等の皆様におかれましては、本趣旨をご勘案いただき、是非、本ネットワークへご参加いただければと存じます。

「WINDSネットワーク(Network for World Initiative of Novel Devices and Systems)」は、デバイスとシステムの融合により、世界のイニシアティブを握りたいという、我々の強い想いを込めた取り組みです。企業や産業分野の垣根を越えて高速画像処理技術に関心をお持ちの方々に広くご参加いただき、自由に交流・議論をいただく、そしてこのゆるやかで積極的な活動拠点から、多くの革新的な技術応用を広範に展開し、そこから新しいマーケットを創出していけるよう、大きな「風」を起こしていきたいと考えております。

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